「優勝おめでとう!」ー真の伝統の力に想いをはせてー
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第84回全国大会千葉県大会

決勝 VS 芝浦工大柏

平成16年11月20日(土曜)  晴れ
キックオフ13時00分
柏の葉公園スタジアム
レフリー:藤 実氏

今年もこの日を迎えた。創部20年にして12回目の「花園」を目指した戦いがもうすぐ始まる。暖冬の予兆なのか、この季節としては珍しいくらい暖かな日となった。風は少しある。決勝の会場は、父母たちの笑顔の中の心根を映し出しているがごとく、いつもとは違う雰囲気が漂っている。

そして、全校応援の生徒たちがバックグランド側の応援席を埋め始めた。流経柏の応援のエンジ色の小旗がたくさんの波を作っている。既に顧問の先生はこの大勢の応援の生徒の中にいる。さあ、応援側の準備はできた。三年生の父母たちのこぶしがきつく握られた。

準決勝の検見川高校戦は、キャプテン不在であったことも響いてか、リズムを自ら潰した形だった。このイメージをいかに払拭してくれるか?
「一戦燃焼」の完膚無きまでの圧勝が見たい!



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レフリー藤氏の笛がスタジアムに響いた。60分後に「花園」が決まる。

風上の流経柏のキックオフで試合が始まった。選手たちは気迫を、このボールへのチェイスからのタックルで表現してみせた。FL NO7のこのタックルが全員に伝わるはずだ。

「ナイスタックルだー!」応援の父母たちも一気に全開である。
4分、敵ゴール前10mで得たPKをタッチに蹴りだし、ラインアウトからモールドライブを仕掛けた。「押ーせ、押ーせ!」力強いモールは一気にゴールラインを超えた。FL NO7が見事に押さえトライを奪った!ゴールも決まった!
得点( 7 対 0 )

しかし芝浦柏は、見事な反撃をみせる。流経柏の小さなミスがマイボールにするべきプレーの芽を摘んで、ターンオーバーにいたらない。芝浦柏は、これがプランだとばかりに一つのポイントを攻め続けた。それでも必死のディフェンスを見せゴール前の攻防を耐えたが11分、ついにトライを奪われた。ゴール成功。
得点( 7 対 7 )

20分、敵陣10m右スミのラックを見事にターンオーバーだ。左にキャプテン NO8がサイドを突き、うまく余らせてWTB NO11へパスが渡った。WTB NO11はタックルを受けるが、その強い腰をいかして体勢を立て直し、見事にゴールへ飛び込んだ!ナイストライだ!
ゴールも見事に決めた!
得点( 14 対 7 )

しかし、芝浦柏の気迫が凄まじい。流経柏のミスは、この気迫からのものかもしれない。それにしてもPKが多すぎる。自らボールの権利を放棄していては得点にはつながらない。
24分、自陣でPKを与え、芝浦柏はモールを押せないとみるやBSに展開してきた。S.Oに縦を突かれトライを許した。
得点( 14 対 12 )

ここで前半が終わった。千葉県大会でのこの点差は経験がない。それだけ芝浦柏の気迫ある攻撃に流経柏らしさが出せないでいるのであろう。しかし、このまま接戦を続けるチームではない。

「見せろー!おまえらの本当の力をー!」心の中で叫んだ。
「チームがひとつになるんだー!みんなで戦うんだー!」
「圧倒しろー!」
「たたみかけろー!」


三年生全員で勝利を掴みに行くこの決勝戦、ここで流経柏は

「One For All. All For One」

のラグビースピリットを教えてきた。下級生もこの光景をみんな見てきた。

「今なんだぞー、この伝統を見せてくれー!」



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後半が始まった。
2分、敵陣22m付近までキックを使って地域をとった。このボールの処理をもたつく間に流経柏は一気にラックをゲットした。いいタイミングでさばかれたボールを受けたS.Oは、よく前を見て抜きに出た。「よーしナイスだー!」敵ラインの裏に出たSOは、そのままゴールへ飛び込んだ。ナイストライだー!ゴールも決まった!
得点( 21 対 12 )

10分、攻撃のリズムが出てきたところでバックスタンドが揺れた!
「たたみかけろー!たたみかけろー!」顧問の先生のタイミングがさすがだ。
「たたみかけっ!たたみかけっ!りゅーつーけいざい たたみかけー!」
メインスタンドの父母たち全員が「よしっ!」とこぶしを握った。「いけるよー!りゅうけー!」ここから選手たちが爆発する!

11分、「たたみかけ」のコールは、流経柏のモールドライブを「ぐっ」と押し込んだ。選手とスタンドが見事に一体となったナイストライが生まれた瞬間だった!ゴール成功!立ち上がった全校応援の生徒たち、絶叫する応援の父母たちのその声援が、柏の葉スタジアムに響き渡った。
得点( 28 対 12 )

12分、流経柏はたたみかけた。自陣へ蹴りこまれたキックボールをWTB NO11が冷静にキャッチして真っ直ぐ走った。できたラックからSHはハイパントを蹴った。このパントをなんとWTB NO11が見事なキャッチ。WTB NO11の冷静さと暑い気持ちが同時に伝わってくる見事なプレーである。こういうプレーが出るとチームは加速してくる。FW、BSが一体となった攻撃を見せた。NO8、FB、CTB NO3、FBとパスはつながり、最後はFL NO7がインゴールへ飛び込んだ!見事な継続だ!
得点( 33 対 12 )

18分、敵陣22m付近のラックからSHは判断よくまっすぐ裏のインゴールへキックを蹴った。アイコンタクトがあったとしか思えないようなWTB NO11のダッシュからインゴールで敵BSともみ合うような状態となった。ボールはまだどちらもタッチダウンしていない。
そこに走り込んできたSHが冷静にボールの動きを読みながらインゴールにボールをつけた。ナイストライだ!
得点( 38 対 12 )

24分、敵ゴール前で流経柏は怒濤の攻撃を見せた。ボールは継続され、縦横無尽に全員が走っている。ラストパスを受けたキャプテン NO8が右スミにトライを決めた!難しい角度のゴールも見事に決まった!
得点( 45 対 12 )

27分、敵ゴール前での執拗な攻撃から、最後FL NO6が見事に飛び込んでトライを決めた!
得点( 50 対 12 )

32分、敵ゴール前20m付近、左右に見事な揺さぶり攻撃を見せた。ボールが大きくグランドを動いている。後半交代で入った三年生のNO16、NO20、NO22、NO23がボールの継続にいいタイミングで絡んでいる。芝浦柏のディフェンスは、もうついてこられない。中央付近でできたラックからPR NO3が左へ展開して見事なパスを NO8に送った。NO8は気持ちよさそうにトライの感触を味わうかのようにゴールへ飛び込んだ!ゴール成功!
得点( 57 対 12 )

ピッピッピー!レフリーの笛がノーサイドを告げた。流経柏の12回目の「花園」を告げる笛である。「よーし、勝った!」父母たちは頷きながらの握手の嵐である。みんな安堵の気持ちと後半の選手たちのプレーへの納得とが入り交じった気持ちだったに違いない。



表彰式は厳かにそして84回の歴史を感じさせながら行われた。千葉県協会の役員の方の挨拶、講評の中の一節にとても印象に残った言葉があった。スタンドの観客へも伝えたいという気持ちからかスタジアム全体に向けて発せられたその言葉は、「ラグビーを愛して欲しい!」というものであった。

千葉県の代表は一チームだけども、ここまで戦ってきた全チームに対してへの激励と、観客席全員へのメッセージだと思った。ラグビーという競技だからこそ体感できることへの感謝なんだと思った。


 我らが流経柏ラグビー部は、見事に10年連続12回目の「花園」を勝ち取りました。特に後半に見せた気迫は、様々なチーム事情を乗り越えた「真の伝統」に値する勝利だと思います。後半の試合を「花園」で全部見せてもらうためにも、応援のパワーを上げていきたいと思います。

 それでは、みなさん、あらためまして「おめでとうございます!」
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