「優勝だ!歴史を感じながら!」。
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  Aブロック決勝 対 清真学園

平成16年 6月 6日(日曜) 天候:雨

卜伝の郷運動公園多目的球技場
15時00分 キックオフ
レフリー:河野氏 



昨日の天気が嘘のような「雨」である。前日の天気予報から悪天候は予想していたが、午前中から雨模様となってしまった。この天候が両チームにどう影響するか?。鹿嶋へ向かう車中考えていた。ゲームプランにバリエーションを持たせることが必要になるゲーム展開は、どちらが優位なのか?。道中の二時間足らずの時間が、あっという間に過ぎた。

会場に着くと、前日の勝利の興奮が蘇ってきた。勝利しての次の日を迎える雰囲気は、きっと選手たちと同じだなと思いながら「気合い」。「自信」。.を確認しながらグランドに入った。

グランドは問題ない、いいー状態だ。風もない、雨だけである。この両チームにとってはイーブンの状態の中、どんな試合を見せてくれるのか?。そして、心の中でつぶやいた。「花園のリベンジ!。」きっと、やれる!。
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レフリー河野氏の笛が、決勝のAグランドに響き渡った。
流経柏のキックオフで試合が始まった。開始早々両チーム共、激しい当たりの攻防となった。どちらも「勝ちたい!。」という意識が、ゲームに目に見えぬ気迫を感じさせている。凄まじい試合になる、と直感した。

4分、自陣22(メータ)m右サイドで犯したPKを清真は冷静にPGを狙ってきた。サースポーのキッカーはこれを決めた。
得点( 0 対 3 )。

流経柏の選手たちに全く焦りを感じない。全員が「よし、ここからだ!。」と息を飲み込んだように思った。
8分、流経柏は敵陣に攻め入りチャンスを掴んだ。清真ゴール前15(メータ)m付近で得たPKからタッチキックを選び、ラインアウトからの仕掛けに出た。FW全員が神経を研ぎ澄まし、スロワーはナイスボールをキャッチャーに投げ入れた。前日、正.智深谷FWを粉砕した流経柏FWは、清真学園の野望を破壊すべくモールを押し込んだ。清真は耐えているがコントロールされたモールはゴールラインを超えた。FL NO 7がインゴールに押さえてトライだ!。
「よーし、ナイストライだ!。」「いけるよー!。」

得点( 5 対 3 )。

両チームに点が入り、試合はますます激しさを増してきた。
10分、清真BSのキックボールにジャンプしてキャッチングの体勢に入った流経柏BSが空中でタックルを受けた。危険なタックルである。空中での無防備な状態へのタックルは、その危険性から選手は「シンビン」の対象となる。レフリーがイエローカードを出した。「シンビン」とは、アイスホッケーのペナルティーボックスのような形であり、10分間の退場となる。もっとひどい場合はレッドカードとなり、一発退場となる。激しい試合の中での無意識のプレーであることに違いないが、10分間清真は14人での戦いとなる。危険なタックルを受けた選手には申し訳ないが、「大チャンス!」である。

シンビンを受けたチームは、統計的にその10分間に点を取られていることが多い。流経柏はこのチャンスを何とか生かしたい。「いけー、りゅーけー!。」
しかし、清真学園はこの「ピンチ」を全員が「ピンチ」と意識を統一してきた。ボールを流経柏に渡さなければいいんだ、とばかりに全員が継続を意識している。さすがである。試合中のどのような状況をも想定して訓練されているなと思った。


16分、清真はグランドを大きく使った継続プレーから揺さぶりを見せ、トライを奪われた。
このトライは痛い。実に痛いトライだぞー!
得点( 5 対 8 )。

22分、勢いに乗った清真は、流経柏ゴール前でのPKをモールドライブからサイド攻撃の連続を見せトライをまたしても奪われてしまった。ゴールも決められた。
得点( 5 対 15 )。

スコアカードに状況と記録を書き込みながら「うーん」。と誰にも気付かれずにため息をついた。その時である。応援の父母たちから声が出た。「これから、これからー!。」「大丈夫だー!。」16期、17期の父母OBの声も聞こえる。17期の副将からも声が出た。

「これだぁー!。」「これなんだよー!。」「この応援なんだよー!。」ボールペンを握る手に力が入った。「きっと、やる!。」選手と応援が一つになれれば、「きっと、歴史はつくれる!。」そう思った。

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後半が始まった。

3分、BSからのパスを受けたWTBNO 11は、スピードと強さから一気に縦に25(メータ)m突破した。清真ゴール前10(メータ)mでのラックで清真はPKを犯した。慎重にタッチへ蹴りだし、ラインアウトからモールドライブを仕掛けた。これを獲れば勝てる!と一つの塊になったモールはグッと押し込まれた。清真FWも必死の抵抗を見せるが、勝利への気迫のこもったモールは見事にインゴールを超えた。FLNO 7が押さえてトライだ!
得点( 10 対 15 )。

 「よーし、一気に逆転だぞー!。」

ここから約10分、流経柏は敵陣でしかも敵陣ゴール前10(メータ)m付近で一方的な試合展開を見せた。PKからラインアウト、モールドライブの連続である。PKを犯す清真が、昨日の正智深谷FWに見えてくる。そしてこの大会のハイライトがきた。応援の父母たち全員が拳をグッと握りしめた。我らが流経柏が、当たり前のように、そして自信とプライドを持って清真FWを粉砕していった。


11分、何回目のPKだろうか、流経柏FWの見事なまでのモールドライブに清真FWは力尽きた。レフリーは水平に上げ続けた自らの腕を、真っ直ぐに天を示した。「認定トライ」である。アドバンテージが解かれてトライが宣告された瞬間だった。

「よーし!。」「やったー!。」「逆転だぞー!。」

たくさんの拍手が応援の父母たちの一気の爆発を逆に押さえているかのように感じた。たぶん何人かの父母たちから涙がこぼれたに違いない。私も一瞬涙でピントがぼけた。キッカーは冷静にゴールを決めた。
得点( 17 対 15 )。

「たたみかけろー!。」感激の涙で言葉にならない!しっかりと子供たちの勇姿を見るんだ!
19分、流経柏は「たたみかけた!。」清真ゴール前5(メータ)mスクラムからキャプテンNO 8はサイドを突いた。ラックから右オープンに一気にBS勝負に出た。エキストラでラインに入ったFBがいいコースどりと、持ち前のスピードでゴールラインを走り抜けた。見事なトライを奪った!
得点( 22 対 15 )。


試合は残りあと5分である。清真学園は、7点のビハインドを意地とプライドで必死の反撃に出た。
23分、自陣22(メータ)mでのPKから清真はタッチキックを選択。ラインアウトからモールを仕掛けてきた。流経柏FWは、単純には押されない。しかし、さすが清真、うまくモールを回してサイドをもぐった。トライを奪われた。トライの位置は、左中間である。ゴールが決まれば同点である。応援の父母たちは、固唾をのんだ。全員心の中で、「はずれてくれー!。」と祈った。そしてこの祈りは通じた!
得点( 22 対 20 )。

もう時間がない。しかし清真は、最後の反撃をと必死の攻撃を繰り返した。しかし、ここぞという時に清真BSが、ボールが滑ったのかノックオン。時計を見た。レフリーも時計を見た。

   「ピッピッピー!。」ノーサイドは感激の笛の音となった。

__力強いモール_ゴール_トライ
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最後の最後に、今日の雨が流経柏に微笑んでくれた。とその瞬間思った。

       「やったー!」「やったぞー!。」「優勝だー!。」「おめでとう!」「おめでとう!。」

父母たちが、みんな泣いている。声を出している母もいる。これでいいんだ。この気持ちが本当の気持ちなんだ。涙が次の涙を誘っていく。


        「関東のNO .1だぞー!」「とったぞー!一番だぞー!」


父母たちの歓声が挨拶にくる選手たちを迎えた。大きく胸を張った選手たちは、涙と嬉しさでグシャグシャだ。キャプテンの「ありがとうございました!」。の声が今年一番の大声だったと感じたのは、私だけではないはずだ。感動の拍手が鳴りやまなかった。

関東高校ラグビーフットボール大会、流経柏は、第48回大会に次いで二回目の優勝である。

4年ぶり二度目の優勝である。「優勝」。いい響きだ・・・!

私は、この試合のノーサイドの笛を聞いた瞬間、「やったぜ、花園のリベンジ!。」と思った。
まさに「歴史は一日にして成らず!。」である。

今年、流経柏ラグビー部は「二十周年」を迎える。区切りの年の「優勝」は、現役の我々に、その「歴史」をまざまざと感じさせてくれることとなった。そして「花園」へ向かって力強く走り出した大会だったことを、先輩諸氏に誇っていいと思いますよね!

さあ、ここから「もう一丁!。」声出していきましょう!。
そして、もう一度。おめでとうございます!。

やった!バンザーイ勝った!優勝だ!関東 NO 1 だ
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