「見せた、シード校の意地!」
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熊谷ラグビー場の写真 二回戦 対盛岡工業

平成16年 4月 2日(金曜)
晴れ、少し暑い

12時15分 キックオフ
レフリー 吉浦氏


春の最大の大会である「第5回全国高校選抜ラグビー大会」が始まった。昨日の開会式は、全国から集まった24の代表校による実に見事な堂々とした、そしてカラフルな行進をメインに開催された。昨年までの16代表に8校がプラスされた大会である。今年の埼玉国体のリハーサル大会も位置付けられている。選手宣誓は東海大仰星高校の金谷キャプテンが行った。「一心不乱にプレーすることを誓います!」という言葉が印象に残った。

今日の熊谷は少し暑いくらいである。風もやや強い。前後半で影響が出る、そんな天候だ。しかし予報の雨は避けることができた。我が流経柏にとってこの自然の力がどう出るか?そんなことを考えながら試合の開始を待った。

対戦相手は盛岡工業である。前日の一回戦で東海地区の強豪校、西陵(セイリョウ)商業を38 対 10 で破った東北の名門校である。監督はあのV 7釜石の名フランカー・小笠原氏である。強烈なFW(フォワード)を有する盛岡工業とどのような試合を見せてくれるのか?もうすぐ始まる。


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熊谷Bグランド、12時15分、レフリーの笛が鳴った。流経柏は風上のサイドである。盛岡工業のキックオフで試合が始まった。

キックオフのボールを緊張からかノックオン、しかし全員に落ち着きを感じる。自陣での試合が続くがタックルが決まっている。3分、CTB NO 12の凄いタックルが出た。一発で撃沈の強烈なタックルだ。こういうタックルが出るとチームはのってくる。しかし盛岡工業はFW(フォワード)を全面に出したモール主体の攻撃でボールを継続しようとしている。キック&ラッシュとモール・ドライブ、このペースにはまるとロー・スコアの試合となってしまう。

10分、自陣ゴール前での攻防をよく耐えているが、ラインアウトからのモール攻撃にPKの数が増えた。三回目のラインアウトからのモールドライブからトライを許した。
得点
( 0 対 5 )

しかし流経柏はすぐ反撃に出た。
13分、敵陣22m(メータ)付近左サイドのラックからSHはS・Oへパスをさばいた。S・Oはライン参加のPRNO 3へパスを繋ぎPRNO 3が突破していく。ラックから順目にS・O〜FBへ展開してラック、このラックのボールがルーズボールとなった。「まずい!」と思った瞬間、FL NO 6が頭からボールに突っ込んだ。見事にマイボールをキープした。このラックからSHがいいタイミングで狭いサイドのWTBNO 14へパスをさばいた。WTBNO 14は、うまいステップで相手をかわしインゴールへ飛び込んだ。ナイストライだ!ゴールキックも決まった。逆転である。
得点
( 7 対 5 )

盛岡工業もキックで流経柏陣に入り、執拗なモールを仕掛けてきている。しかしこのモールをガッチリと受け止めた流経柏は、モールパイルアップに持ち込んでマイボールスクラムで応戦した。また盛岡工業FW(フォワード)が押し切れないと見てBS展開を仕掛けてきては、BSの素早いディフェンスでノックオンを誘った。気力の充実した全員の組織ディフェンスである。見事だ!。

25分、こうして得たマイボール・スクラムから流経柏はBS展開を試みた。S・Oがうまく相手ラインの裏に出てFBへパス、FBは10(メータ)mほど走ってクロスにフォローに入ったWTB NO 14へパス。ナイスプレーである。ここにFLNO 6が走り込んで繋いで、次はSH、見事な繋ぎである。

できたラックからFW(フォワード)はモールに切り替え立ってのプレーを意識している。FLNO 7の献身的なプレーが光っている。LONO 4、LONO 5の我が身を捨てたプレーが
「前へ!」をチームに意識させている。そう、FW(フォワード)もBSも全開である。こうなればペースは我が流経柏である。「行けー流経ー!」

27分、
ペースを掴んだ流経柏は、盛岡工業陣ゴール前10(メータ)m付近でのラインアウトからモールを押し込んだ。このモールのブラインドサイドをFLNO 7が潜ってラック、素早くSHからPR NO 3へパスされ、力でそのままトライを奪った!
得点
( 12 対 5 )

30分、HL付近中央のラックからCTBNO 13がパスを受け、うまく抜いてWTBNO 14へいいタイミングでパス。WTB NO 14はタッチライン際を抜ききれないと判断するや見事なクロスパントを蹴った。ゴール前15m(メータ)付近でできたラックで盛岡工業はPKを犯した。時間がない、ここはPGを狙おうと思った時、チームは冷静にPGを選択した。キッカーは孤独である。決めれば拍手、決まらなければため息、辛い立場だ。ここは残念、決めることができなかった。

しかし応援の父母たちから、
「あーあ、残念、でもドンマイだぞー!」。「いけるよー!」の声がかかった。応援もいい感じだな!そしてハーフタイム。


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監督を中心にした円陣は、キャプテンの気合いで解かれた。「いけるぞー!」。ペース完全にこちらにあるんだから。「行けー!」シードの意地をみせろと心の中で呟いた。

1分、盛岡工業陣25(メータ)m付近のラインアウトからモールドライブ、できたラックからBSはオープンプレーを仕掛けた。SHからS・Oへ渡りCTBNO 12へ、見事なハリー・パスがFBへ渡りFBが10(メータ)m走ってラストパスがWTBフィニッシャーの# 14へ繋がれた。見事なトライだ!
得点( 17 5 )

11分、盛岡工業陣ゴール前までBSがうまい繋ぎを見せ前進。ここで盛岡工業ボールのスクラムである。盛岡工業S・Oはタッチキックで逃げるべくインゴールの中で盛岡工業SHのパスを受けた。この時である。FLNO 6とFLNO 7は猛然と盛岡工業S・Oへチャージに出た。凄まじい勢いである。盛岡工業S・Oはこの二人の刺客の殺気に思わずノックオン!応援の父母たちから大声援が起こった!。

12分、ここで得た5(メータ)mマイボールスクラムからFL NO 6がサイドを突き、フォローのFLNO 7が強さを見せてインゴールに飛び込んだ!二人が仕掛けてこの二人で奪って見せたトライである。もちろん、この二回のスクラムをグッと押し込んだFW(フォワード)全員のトライでもある。
得点( 22 5 )

15分、自陣22(メータ)m盛岡工業BSのオープン攻撃でできたラックを見事にターンオーバーだ。右サイドにさばかれたボールはCTB NO 13からキャプテンNO 8へ渡った。キャプテンNO 8は関東新人大会で見せた「柏の稲妻」を再度見せた。すごい!強さとスピードで60(メータ)mを走りきった。ゴール中央へタッチダウンされた時、勝利が見えた!と感じた。
ゴール成功!。
得点( 29 5 )

そしてこの時である。「たたみかけろー!」の声が出た。チームも応援の父母たちもこの声に反応した!「たたみかけだー!」。「たたみかけろー!」

16分、流経柏は怒濤の攻撃をみせた。キックオフボールを自陣22m(メータ)付近で受け、ここでモール。SHは盛岡工業FW(フォワード)の裏へハイパントを蹴った。キャッチした盛岡工業BSがオープン攻撃に転ずるが流経柏BSの素早いディフェンスのためミスが出た。こぼれたボールを見事に拾ったCTB NO 13が持って出てCTBNO 12へパス。CTB NO 12は盛岡工業WTBを振り切って見事にゴール中央へトライだ!。ゴール成功!。
得点( 36 対 5 )

28分、盛岡工業陣ゴール前5(メータ)mでの盛岡工業ボールスクラムからのタッチキックがノータッチ。このボールをNO 8がキャッチしてまたしても強さとステップで40(メータ)m近く走り盛岡工業ゴールに迫った。ここでできたラックをモールとした流経柏FW(フォワード)はモールドライブを仕掛けた。コントロールされたモールは力強く押し込まれた。盛岡工業FW(フォワード)を粉砕するべく、このモールは一つの塊となってゴールを越えた。FL NO 7が押さえてトライだ!ゴール成功!。
得点( 43 5 )

もう時間がない。ハーフライン付近での攻防の末、レフリーはノーサイドを告げる長い笛を吹いた。
勝ったぞー!快心なる勝利である。見事に関東地区の三位とシード校の意地を見せてくれた。

 この最後の二本のトライは、「たたみかけろー!」の声から始まった。勝利が見えたと自分自身が感じたあの時に出た「たたみかけろー!」の声がチームを、父母たちをも「もう一本獲れー!」という気持ちに一つにさせた。まさに「たたみかけ」の極意だなと感じた。攻撃も守備も攻めるんだという流通経済ラグビーの極意がそこにある、と感じた。そして、きっともっと奥が深いと思った。

明日(4月4日 ) 、いよいよ準々決勝である。ベスト4をかけた戦いの相手は、啓光学園である。花園三連覇の高校のチャンピオンチームである。たぶん流経柏にとって初めての対戦だと思う。
我ら流経柏はチャレンジャーである。
思いっきり自分たちのベストをつくしてもらいたいと願っている。

いい試合を観せて欲しい。流経柏の
「 Running & Hunting 」をぶつけて欲しい。応援の父母たちは、「たたみかけ!」でいきましょう!。

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