| 「見せた、シ−ド校の意地!」 |
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観戦記 |
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第84回全国大会(花園)
二回戦 高鍋高校
平成16年12月30日(土曜) 曇り時々晴れ
キックオフ13時15分
近鉄花園ラグビ−場 第二グランド
レフリー:松倉 功和氏
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前日の雪が、昨年の一回戦の日を思い出させる。「よし、地元が白、勝ちだな!」との記憶が蘇った。私にとって5回目の「花園」へ旅立つ日に、瞬間脳裏に閃いた想いだった。
春からの実績でシ−ド権を得た流経柏は、花園初戦が二回戦からとなった。長野県代表の岡谷工業を破って勝ち上がってきた宮崎県の代表である高鍋高校は、バックスに特長を持った全員の低いタックルを武器にしているチ−ムのように思った。その昔、金谷さんという後の日本代表の名センタ−を輩出した高校である。試合は、流経柏のフォワ−ドをいかに高鍋が止められるか?高鍋の低いタックルを流経柏がいかに突破できるか?試合前の予想はこうなっていた。
東花園に10時過ぎに着いた。駅前はいつもの様子と変わりはなく、ラグビータウン一色である。例年よりも少し暖かい気候の中、歩いている観客たちと同様に少し足早に「花園」へ向かった。この5分足らずの道のりが好きだ。だんだんと「花園」が見えてくるこの雰囲気が気に入っている。試合の準備を始めたであろう我らが流経柏の選手たちを想いながら「花園」のゲートに到着した。
父母会への要請として事前に顧問の先生から連絡を頂いていたことがあった。「応援の練習」である。花園第2グランドのスミに顧問の先生と生徒たち、そして父母たちが集まった。顧問の先生を中心に一体感を持った必死の応援をやるという話のあと、いくつものパターンの応援を前の試合の様子を気にしながら行った。ラグビー会場では聞いたことのないその応援に、父母たちの顔つきも変わっていく。応援の全ての原点は「気合い!」である。みんなが本当に一つになって戦う!父母たちにもメガホンが配られた。
花園第2グランド右サイドに陣取った大応援団は、選手たちの出陣を待った。そしてエンジの軍団がいっせいにグランドに飛び出してきた。応援団は拍手とともに応援団長のリードに合わせて一つの塊となった。「いけーりゅーけー!」
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レフリーの笛が戦闘開始を告げた。
流経柏のキックオフで試合が始まったが、立ち上がり5分から自陣に釘付けとなった。
9分、ゴール前5m中央の高鍋ボールラックからSHにサイドを潜られトライを許した。
ゴールも決められた。
( 0 対 7 )
高鍋は接点でのFW戦を捨てて、オープン展開を攻撃の軸にしてきているように見える。BSのラインに必ず何人かのFWの選手が入り外に余らせる作戦のように思えた。
14分、高鍋陣22m左サイドのスクラムからキャプテンNO 8が仕掛けた。フォローのSHから再度NO
8にボールが渡り、キャプテンは意地と勝利への執念をチームに鼓舞するがごとく突破を見せた。ゴール直前に捕まるものの、いいタイミングでPR
# 1がフォローしてそのまま飛び込んでトライだー!ナイストライだー!ゴール成功!
( 7 対 7 )
毎年この花園の初戦を見てきたが、この花園の初戦でチームの力を100パーセント発揮することの難しさを、このトライで払拭できたのではとその時思った。しかしそうではなかった。
24分、HL付近右サイドからFWがタテに突破をはかった。できたラックから左オープンに展開しWTB
# 11がスピードにのった走りを見せ、高鍋ディフェンスを振り切ってトライを奪った!いいぞー!ナイスだー!ゴールも決めた!
( 14 対 7 )
「たたみかけるぞー!」 「たたみかけろー!」
応援が一気に爆発した。
26分、しかし自陣に蹴りこまれたボールの処理に、一発決め打ちのプレーを高鍋BSが仕掛けてきた。インターセプトである。カウンターをワイドに仕掛けたい流経柏に高鍋BSの決め打ちが見事に決まり30m走られトライを奪われた。ゴール成功。
( 14 対 14 )
花園の魔力はまだあった。29分、キックボールのキャッチャーへのアーリータックルによりシンビンのイエローカードを受けた。シンビンとは一時退場を意味している。大学、社会人は10分間であるが、高校では7分間である。シンビンは試合中の時間帯での適用のためハーフタイムを過ぎても後半の開始からシンビンが解けるまで14人で戦うこととなる。
シンビンの間に得点が動く高い確率。気分が少し重くなった。
しかし、応援団長はいっさい気にしない。
「ドンマイ!」
コールが沸き上がったのだ。そうだ、ドンマイだ!
「後半一気にいくよー!」
( 14 対 12 )
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後半が始まった。
6分、FWを一人欠く流経柏は自陣ゴール前で痛恨のPKを犯し、PからGOの高鍋FWにサイドを潜られトライを許した。
( 14 対 19 )
前半を含め、ここまでセットプレーとしてのラインアウトの精度が、高鍋に研究されているためなのか悪く、モールドライブからの攻撃を仕掛けられていない。
「何とかラインアウトに集中してくれー!」 「流経柏の武器を出してくれー!」
シンビンから戻ったメンバーも含め、流経柏のFWは必ず爆発する!
「いけーりゅうけー!」
18分、流経柏FWは爆発する。シード校の名誉と誇りを胸に爆発した。
高鍋陣で得たPKからタッチキックを選択、ラインアウトからの攻撃を仕掛けた。高鍋の再度のPKから、キャプテンは迷わずタッチキックを再度選んだ。ここまでの想いを一気に一丸となったモールドライブが解き放った。花園の魔力を打ち消す渾身のモールはゴールを超えた!三年生FL
# 7がインゴールに押さえた!ナイストライだー!
( 19 対 19 )
ここからが本当の「たたみかけ」だぞー!
25分、高鍋陣に入っての攻撃に疲れの見えた高鍋FWはPKを繰り返した。魔力から吹っ切れたラインアウトからのモールドライブは、もう止められない!一気に走ったモールはまたしてもゴールを超えた!FL
# 7が連続トライだー!難しい角度のゴールも見事に決めて見せた!
( 26 対 19 )
このゴールの2点が大きいゾー!
28分、高鍋ゴール前10m付近のスクラムからキャプテンは試合を決めに出た。右サイドを突破したキャプテンNO
8は、まさにシード校のキャプテンの意地を見せた。ここに今シーズン低く刺さり続けてきた名タックラーFL
# 6がナイスフォローを見せた。三年生同士の試合を決めるパスが見事に決まった!FL
# 6は、ボールを大切にそして力強く右コーナーに飛び込んだ!ナイストライだー!
( 31 対 19 )
そしてレフリーの松倉氏の笛がノーサイドを告げた。
応援団からいっせいに大きな歓声と拍手が沸き上がった。
「よくやったぞー!」
選手たちが挨拶に駆け寄ってきた時、選手の喜びと応援団の喜びが見事に合体した。
1時間みんなで戦った、苦しみと喜びがグランド狭しと広がっていた。
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恒例の父母会大阪総会は、めでたく今年も祝勝会となった。
暮れの「なんば」で誰よりも幸福なお酒を飲んだのは、流経柏ラグビー部の父母会に間違いない。そして思った。ベスト8の壁を破って欲しいと・・・・・!
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