| 「つかみ取った全国選抜!」 |
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観戦記 |
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関東新人大会 2回戦 対桐蔭学園
平成16年 2月15日(日曜)
キックオフ 14時30分
熊谷ラグビ−場Aグランド (晴れのち曇り)
レフリー 中原氏
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大会二日目、二回戦が強風の熊谷で始ろうとしていた。すでに三試合が終了し、今日の最終試合として流経柏が登場する。さあ、本当にいよいよである。「天下分け目の大一番」が始まる。グランドに出てきた選手たちの気合いが凄まじい。絶対に勝ってやるという意志を全員から感じることができる。
新チ−ムになって最高の気合いであることに間違いない。応援の父母たちの顔つきもいつもと全く違う。自然と武者震いを感じた。そうだ、「父母たちも戦うぞー!」である。一緒に戦う、そして一緒に勝つんだ!この一戦に勝つと負けるでは、大違いなのだ。今シ−ズンを左右するくらいの本当の戦いなのである。「行けー!。流経ー!。」
「聖地」熊谷の第一グランドにレフリ−の笛の音が響いた。キックオフは桐蔭、流経柏はトスに勝って風上のサイドを選んだ。
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お互いに緊張の中ボ−ルが動き出した。風上を利してキックで陣地を取りながら試合が進む。
5分、PKからタッチキックでゴ−ル前10(メータ)mほどまで進んだ。ラインアウトからモ−ルドライブを仕掛けたいところだが、残念、強風はノットストレ−トを誘った。立ち上がりのファ−ストチャンスだった。しかし、敵陣で試合は進められている。
16分、敵陣ゴ−ル前10(メータ)mの地点での相手キックを猛然とFL 7がチャ−ジに出た。執念の手の先に当たったボ−ルはインゴ−ルぎりぎりに落ちた。ここに身を挺してボ−ルだけに神経を研ぎ澄ましたFL 6が飛び込んだ!惜しい!ほんの10(メータ)mくらいだろうかボ−ルを確保するにいたらず、ノックオン。取っていれば間違いなくトライだった。
この両フランカ−のタックルが凄まじい!チ−ム全体を完璧に盛り上げている。 6も 7も地面を水平に飛んでいるような「一発必殺のタックル」を何本もしかけている。彼らに代表されるように本当に全員のディフェンスが素晴らしい!ボ−ルを殺すタックル、モ−ルパイルアップに持ち込む相手に絡んだタックル、練習以上のものだと思った。この気迫、気合が続けばきっと勝てる、と思った瞬間だった。
20分、敵陣22(メータ)m付近左サイドのモ−ルからSHはパスをS・Oへ送った。広く右サイドにエリアがあるオ−プンのインゴ−ルへS・Oはパントを蹴った。いいタイミングだ。相手FBと競るようにWTB 14が猛烈なスピ−ドでインゴ−ルへ走りこんだ。どっちがボ−ルを押さえるか?体をうまく使ったWTB 14の手が一瞬早くボ−ルをタッチダウンした!。見事だ!。見事なトライだ!。応援の父母たちがいっせいに立ち上がっての大声援が沸きあがった。「いいぞー!。いけるぞー!」。「たたみかけだー!」。ゴ−ルキッカ−は冷静に難しい角度のゴ−ルを風上の強風の中、見事に決めてみせた!
( 7 対 0 )
このゴ−ルの二点が必ず勝負に効いてくるとその時思った。試合はまさに一進一退の攻防が続いた。敵ゴ−ル前まで何度も進み、ここだ!と叫びたくなるようなシ−ンが何回かあった。「獲ってこい!このチャンスにちゃんと獲ってこーい!」しかし桐蔭学園の執念も凄まじいものがあった。
35分、ケガのロスタイムでの攻防である。自陣ゴ−ル前に攻め込まれPKを繰り返した。PKはロスタイムでも試合は終わらない。この何回目かのPKからのモ−ルのサイドを突かれトライを許した。ゴ−ル不成功。
( 7 対 5 )
あの二点のゴ−ルが効いてリ−ドでハ−フタイムとなった。
風上の前半を僅差の二点のリ−ドである。はたして風下の後半どうなるのか?応援の父母たちも妙にざわめいている。不安があるからにほかならない。しかし、この後半に新チ−ムに叫び続けた監督の執念が花開くこととなる。あまり詳しくは書けないが、筆者は本当に感激した。すごい流経柏を魅せてくれることとなる。
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後半が始った。
この後半、キャプテン 8は、16期の 8に関東各校から自然と呼ばれるようになった「柏の稲妻!」を完全に受け継いだプレ−を見せ付けた。
2分、自陣10(メータ)mのラックからFB〜FL 7〜FL 6〜WTB 14〜WTB 11〜FBと繋いでゴ−ル前5(メータ)mまで迫ってラックができた。このラックからFL 7がサイドを潜った。できたラックからSH〜S・O〜PR 3でもう一度ラック。順目にSHからS・Oへボ−ルが出て最後は 8が強さもみせ10(メータ)m走りきってトライだ!凄まじいまでの見事なトライである。ボ−ルの継続が素晴らしい!
( 12 対 5 )
完全にリズムがきた。リズムがきたのではなかった。リズムを渡していないのである。風下を感じさせないのである。言い換えれば「風」とケンカしていないのである。
5分、自陣ゴ−ル前から左へ展開した。ゴ−ル前10(メータ)m中央のラックから左へ展開し、できたポイントへ集散が早くまたもや展開した。FB〜CTB 13〜 8とパスが渡った。 8は「柏の稲妻」になった。相手タックラ−を当たってかわして何と70(メータ)mを走りきった。強い!。早い!。キャプテンが体を張ってチ−ムを完全に引っ張った!。応援の父母たちは、絶叫している!この独走にキチンとフォロ−がついていたことを忘れてはならない。PR 3ナイスだ!ゴ−ル成功!
( 19 対 5 )
14点のリ−ドである。2チャンスか?。次に得点できれば・・・・・。流経柏は「継続」を意識した素晴らしい試合をみせている。間隙を見つけては突破を計った。そして、ここからの時間帯、何と言っても賞賛すべきは「タックル」だ!FL 7が大声で吼えている。自分への気合と相手への威嚇、声を出して有言実行を見せ付けている。
他の選手も負けていない、ガツンガツンと音をたてたタックルが次から次へと繰り出された。「継続とタックル」これが流経柏の「RUNNING & HUNTING」なんだ!凄まじいまでの攻防に胸が熱くなった。
28分、自陣15m(メータ)からHOがオープンを意識してSOへパスを出した。S・Oは 8にパス、20m走ってラック、FL 7がピックして前進、できたポイントから 8が抜け出しSOへパスが渡った。S・Oはラインの動きのままフォロ−のWTB 14へラストパスだ。一人かわしてトライ!この時、ケガで交代したFB 20が外にフォロ−していたことが 14が抜けるきっかけを作っていた。
( 24 対 5 )
壮絶な戦いは、ストレッチャ−が8回も出動する試合となっている。ロスタイムも相当あるに違いない。
32分、自陣ゴ−ル前の必死のディフェンスにもかかわらず、ゴ−ル前5(メータ)mでのラックからサイドを突かれトライを許した。 ( 24 対 10 )
この時間帯にきての14点差、「勝利」の二文字が脳裏に浮かんだ。しかし選手たちは恐らくロスタイムが読めていないはずだ。「守るな!攻めろー!」声援が上がった。
レフリ−が時計を見た。そしてPKをもらった。「ノ−タイムですか?」と聞いたはずだ。選手みんながタッチラインへのキックを指さした。S・Oは真横に隣のグランドへ届けとばかりにタッチを蹴った!その瞬間、「ピッピッピ−!」ノ−サイドの勝利の時を迎えた!
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「ヨッシャ−!」。「ヤッタ−!」。声にならない大声を上げている。みんな抱き合って喜びをかみしめている。グランドに仰向けに倒れて喜びを表現している選手もいる。10m(メータ)ラインに並んでの両チ−ムの健闘を讃えあう挨拶の時、みんな涙を流していた。父母たちも泣いていた。私も涙が出た。
スタンドへの挨拶の「気を付け!ありがとうございました−!」キャプテンの声がいつもより大きかった。「よくやったぞー!」「おめでとうー!」の声が続いた。
すごい試合だった。こんなに感動したことは、選手も父母たちもそれほどないに違いない。試合が終わって父母たちも握手をして喜びを表現している。ある三年生の父から握手を求められた。涙が一杯だった。押し殺していてもお互いに通ずるものがある。嬉しかった。
「ディフェンスの勝利!」。「ゲ−ムプランの勝利!」。「やり遂げたチ−ムの勝利!」。
見事に関東のBEST 4まで登った。次は準決勝、相手は正智深谷に決まった。
見せてくれ、もう一度、流経柏のRUNNING & HUNTINGを!
※当観戦記は音声読み上げソフト対応しました(2004年5月22日) |
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